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2005年06月14日

代弁

星新一のショートショートに「肩の上の秘書」という作品がある。

未来の世界では誰もが肩の上にロボットインコを乗せていて、自分の言いたいことを代弁してもらっている。
たとえば営業マンが主婦の前で商品を説明する時、「買え」とぼそりとつぶやくと、インコがそれを翻訳して、

「今日は奥様にぜひお勧めしたい商品をお持ちしました。どうか一度お試しになっていただいて……」

主婦が「いらん」とつぶくと、今度は主婦の肩の上のインコが

「申し訳ないんですけど、今、主人が不在なものですから。私だけでは決められませんの。帰ってからふたりで相談してみますわ」

と翻訳してくれる。そんな素敵な未来社会の話。

しかし、時代はまさにそういった社会に突入しつつあると思う。

たとえば僕もメールを書く時、同じ表現を打ち込むのが面倒くさいので、かな漢字変換ソフトの辞書に追加する機能を使って、
「いつもん」と入力すると「いつもお世話になっております。」
「せんじつん」と入力すると「先日は大変ありがとうございました。」
「よろしくん」と入力すると「どうかよろしくお願い申し上げます。」
などと変換するようにしてある。

こういった変換機能がもっとインテリジェントになっていけば、今ほどメールの作成に時間を取られなくて済むようになるはずだ。
実際、次世代のメールソフトには文章を敬語に改めるくらいの機能が搭載されてもおかしくない。

こうして大脳新皮質の機能がどんどん外化されていって、人間は再び辺縁系だけの生き物に戻っていくのだろう。

Posted by taro at 2005年06月14日 20:24

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コメント

>こうして大脳新皮質の機能がどんどん外化されていって、人間は再び辺縁系だけの生き物に戻っていくのだろう。

なるほど.
そう言われてみると,そういうことになるのかも.
いやいや,さらなる大脳新新皮質ができあがるのでは?
上の例だと,セールスマンはそのまま簡単に引き下がるわけにはいかないから,より高度な戦略を練らねばならなく,人間の脳はより戦略作成能力や論理的思考能力が増すに違いない.
とエージェントピーポーは思ってしまう.
でも,それでいいんやろか…

Posted by: Yohei at 2005年06月20日 10:31

エージェントと大脳辺緑系だけの世界になってしまうのかも。
創造的なエージェントを作るのはまだ難しいですかね?

Posted by: taro at 2005年06月20日 11:03

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